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経営企画部

JAアクセラレーター第4期成果発表会

スタートアップ企業9社 伴走者の支援で実用化進む

 AgVenture Labは11月9日、「JAアクセラレーター第4期」の成果発表会(デモデイ)を開催しました。


 第4期のアクセラレータープログラムは179件の応募から採択された、食・農・くらしに関わるさまざまな社会課題の解決を目指すスタートアップ企業9社をJAグループで支援していく取り組みです。採択された各企業には農林中央金庫と全農の職員が約半年間伴走者として寄り添って支援し、今回の成果発表会に臨みました。

成果を発表した9社の代表と伴走者ら
成果を発表した9社の代表と伴走者ら

 サグリ(株)は、「衛星データとAIで農業課題を解決する」をテーマに、耕作放棄地調査アプリ(アクタバ)・作付け調査アプリ(デタバ)・土壌分析アプリ(Sagri)を展開しています。プログラム期間中にデタバ・Sagriの両アプリをリリースし、300を超える協議会や41の都道府県(JA・法人含む)との商談を実施しました。このサービスの活用により、これまで各種調査などに要していた時間・人手を削減できる可能性があり、現場の労働力不足へのソリューションとなり得るとし、このサービスの社会実装に向けJAグループとの連携をさらに強化していきたいと発表しました。

サグリ(株)は衛星データを活用した農業支援を発表
サグリ(株)は衛星データを活用した農業支援を発表

 (株)Engiは、地域経済への貢献が限定的であるというキャンプの課題に着目し、地元食材が集まる直売所からキャンプ場へ食材をお届けする仕組み「産地直送BBQ食材セット」の全国展開を目指し、直売所と商談を重ねました。直売所の経営改善につながる外販支援や新たな販売チャネルを創出するこの取り組みについて、今後も全国のJA直売所との連携を希望すると発表しました。

 クオンクロップ(株)は、サステナブルな食を知って、選べて、応援できるアプリ「Myエコものさし」を開発しています。同アプリは、消費者が食品を選ぶ基準(産地やおいしさ、値段など)に加えて「いかにエコであるか」といった新しい視点を提供します。期間中にみのりカフェ三越銀座店をはじめ20件以上の実証試験先が内定しました。また、10月下旬に同アプリをリリースし、食農イベントなどでは「客観的な評価がアプリで見える内容に好感が持て、今後も継続利用したいと思う」などの消費者の声がありました。

 (株)エコロギーは、フードロスを餌として活用するサステナブルなコオロギ生産システムを展開しています。アクセラ期間中は、小売り各社や飼料メーカーなどとの面談を実施し、食品業界における昆虫食の関心や、飼料業界における課題感などを確認しました。今後は機能性のエビデンスづくりに取り組み、食品、飼料、ペットフードなど事業領域の拡大を目指します。

 (株)MyFitは、プロテインに関して個人が抱える悩みを解決するパーソナライズプロテインを展開しています。アクセラ期間中は、将来的なたんぱく質不足や持続可能な開発目標(SDGs)に向けた取り組みの重要性から、新たなたんぱく源を模索しました。その中で、栄養価の高さに加えて、環境負荷が少なく安定供給が可能な酵母プロテインの活用にたどり着きました。

 (株)TOWINGは、脱炭素と有機転換の両立を目指し、高機能バイオ炭普及に向けた取り組みを展開しています。アクセラ期間中は、高機能バイオ炭で育てた苗の実証試験や、苗から収穫した青果物の実証販売などに取り組みました。もみ殻などを原料とするバイオ炭は、未利用資源が優良土壌に変わり、かつ土中への炭素固定が可能となるサステナブルな取り組みであるとし、今後もJAグループとの連携を強化したいと発表しました。

 デイブレイク(株)は、「特殊冷凍」技術により日本の食品産業課題の解決をテーマに事業を展開しています。アクセラ期間中に実施した同社主催のウェビナーや農業weekでの講演により、多くのJAグループ関係者に取り組みをアピールしました。また、JAへの冷凍機導入や北米に製造拠点がある大手メーカーとの協業検討も開始しています。

 (株)Agnaviは、全国の蔵元から厳選した日本酒缶ブランド「ICHI-GO-CAN」(一合缶)を展開しています。アクセラ期間を通じて、JA直売所での取り扱いが開始するとともに、シンガポールや香港のスーパーマーケットでの販売が決定しました。日本酒消費量の減少に伴い酒米生産量も減少する中、一合缶が日本酒市場を活性化し、拡大に貢献すると発表しました。

(株)Agnaviは日本酒缶ブランド「ICHI–GO–CAN」の展開を発表
(株)Agnaviは日本酒缶ブランド「ICHI–GO–CAN」の展開を発表

 (株)TOMUSHIは、「昆虫のチカラでゴミを資源化し、世界の食糧不足を解決する」をテーマに、成長スピードが速くごみを大量に食べるカブトムシをコア技術として展開しています。アクセラ期間中は、カブトムシの餌となる廃菌床を求めてキノコ農家をめぐりつつ、新たな協業先を模索しました。今後もカブトムシを活用した肥料・飼料の開発や廃菌床の有効活用に向けて引き続きJAグループと連携したいと発表しました。

JA全農の伴走者の声

TOMUSHI伴走者
斉藤 由佳子さん(秋田県本部 生産資材部 肥料農薬推進課)
 私のカチコチな先入観念を引っくり返し、どのようにJAグループが連携できるのか考えさせられました。今後、世界展開していく企業と一緒にワクワク、ドキドキしながら伴走させていただき感謝しております。カブトムシに、ご興味のある方はYouTube「(株)TOMUSHIの昆虫すごい!! 」を、ご覧ください。

 

デイブレイク伴走者
尾形 泰道さん(岩手県本部 畜産酪農部 畜産販売課)
 スタートアップ企業との協働を通じて、世の中が目まぐるしく変化していることを肌で感じました。生産者へより良い事業を提供していくために、JAグループの歴史・事業を守りつつ他企業との連携にも力を入れて取り組んでいきます。

 

サグリ伴走者
坪村 淳さん(本所 IT推進部 IT戦略課)
 JAなど現場の方に直接刺さる施策を考えるのは本当に新鮮で楽しかったです。普段の管理部門の業務ではなかなかそのような機会がありませんので。スタートアップならではのスピード感も相まって、半年間、非常に刺激的な経験となりました。

 

当日の動画はこちらからご覧いただけます。
https://youtu.be/nt1G7PWetUw

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