流通情報

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畜産総合対策部

畜産情勢

牛肉

総じて2月並みの相場水準

 2月の成牛と畜頭数は、速報値で約7万6千頭(前年比98.3%)と前年を下回りました。

 2月の東京市場枝肉卸売価格は、速報値で和牛去勢A5が2780円(前年比101.5%)、和牛去勢A4が2480円(同103.2%)、和牛去勢A3が2277円(同108.1%)、交雑牛B3が1640円(同117.1%)、乳牛去勢B2が1002円(同100.1%)でした。

 農畜産業振興機構が公表した3月の国内出荷予測頭数を品種別にみると、和牛が約3万4千頭(前年比98.8%)、交雑牛が約1万9千頭(同97.2%)、乳用種が約2万7千頭(同94.4%)で、全体では約8万2千頭(同96.9%)と見込んでいます。

 2月の枝肉相場は、年間を通じて消費が弱い時期でもあり、1月からのもちあいで推移しました。3月の枝肉相場は、東京市場への出荷が前年比7%程度落ち込むとの予測もありますが、相場に大きな影響を与えるほどではないことから、和牛・交雑牛ともに総じて2月並みの相場水準になるものと予測されます。

豚肉

相場は500円前後(税込み)で推移

 2月の全国と畜頭数は、速報値で約130万頭、前年比100.1%でした。

 2月の東京食肉市場枝肉相場は、速報値で492円/㎏(前年比102.3%、前月比109.8%)となりました。

 2月は例年需要の端境期で、需要が落ちる時期ではありますが、豚コレラなど疾病の影響もあり先行きへの不安感から、相場が想定より強めに推移しました。ただ、全国のと畜頭数も安定していたこと、輸入豚肉(チルド)も入荷が安定していること、市中での冷凍在庫が比較的潤沢であることから、月間平均では500円(税込み)を下回る相場となりました。

 農畜産業振興機構発表の3月出荷予測頭数は、約138万頭(前年比97.0%)です。

 3月は行楽需要の高まりもあるものの、暖かくなり、全体をけん引してきたバラの動きも鈍ってくるので、全体的には荷動きは弱いと思われます。3月の相場については、肉豚出荷数量は昨年より少ない見込みであるものの、輸入豚肉(冷蔵)の安定入荷が見込まれること、消費自体が盛り上がりに欠けていること、各社の冷凍在庫に余剰感があることから、豚コレラなど疾病の影響がなく安定した出荷が継続すれば、相場は500円前後(税込み)の相場で推移すると思われます。

 

鶏肉

月平均でもも肉630円、むね肉260円

 2月の平均相場は、もも肉650円/㎏(前月比2円上げ)・むね肉256円/㎏(同15円下げ)、正肉合計で906円/㎏と前月比13円下げで、前年比でも61円の下げとなりました。2月は北日本以外は気温も高めで鶏肉の引き合いが弱かったものの、生産量が回復しなかったこともあり、もも肉だけ若干の玉不足となり、強めの価格で推移しました。むね肉は、量販店などでもも肉に需要が集中したことや、安価な豚肉の出回りなどで特売需要が減少したことなどもあり、ジリ安の展開となりました。

 3月は、量販店の売り場も春型となり鍋物需要が減少し、もも肉は相場を下げていくと考えられます。しかし、月の前半は生産の回復も遅れがちで、もも肉は一気に下落することは考え難く、月平均630円と予測します。むね肉については、下げ基調ではあるものの需要は底堅く、月平均260円と予測します。

 

鶏卵

強含みで展開

 2月の東京相場の月間平均は、Mサイズ基準値152円(前年比△37円)となりました。2月は中旬までもちあいの展開が続きましたが、生産調整の影響や量販店の特売需要があり、上伸の展開が続き月末には165円となりました。

 業務筋は、年末年始の出費の反動から節約志向が強まったことで、問屋を中心に荷動きは鈍く、テーブルエッグに関しては、初市の安値を受けて引き合いが強かった1月と比較すると荷動きに一服感が見られましたが、中旬以降は量販店の決算特売需要により盛り返しました。

 また、月1日から成鶏更新・空舎延長事業が発動したことにより、早期淘汰や誘導換羽などの生産調整を実施する産地が見受けられ、相場上伸の要因となりました。

 今後は、需要面で大手外食チェーンの鶏卵を使用したプロモーションや量販店の決算特売需要など好材料が見受けられる一方、成鶏更新・空舎延長事業の影響で供給量の減少傾向が続くと考えられ、相場も強含みで展開することが予測されますが、引き続き昨年の相場水準を大きく下回ることが見込まれます。

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