流通情報

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畜産総合対策部

畜産情勢

牛肉

GW向けの手当てで活気も

 3月の成牛と畜頭数は、速報値で約8万1千頭(前年比96.8%)と前年を下回りました。

 3月の東京市場枝肉卸売価格は、速報値で和牛去勢A5が2771円(前年比100.0%)、和牛去勢A4が2458円(同 101.6%)、和牛去勢A3が2250円(同 106.1%)、交雑牛B3が1605円(同 113.0%)、乳牛去勢B2が1043円(同104.1%)でした。

 農畜産業振興機構が公表した4月の国内出荷予測頭数を品種別にみると、和牛が約4万頭(前年比99.6%)、交雑牛が約2万1千頭(同97.0%)、乳用種が約2万8千頭(同 99.6%)で、全体では約9万頭(同 99.0%)と見込んでいます。

 3月の枝肉相場は、和牛を中心にやや弱もちあいの展開でしたが4月の枝肉相場は、ゴールデンウイーク向けの手当てが活発化し、相場は活気づいてくるものとみられます。一方で、和牛・交雑牛ともに市中には在庫があり、昨年との比較でみると、引き合いが弱いのではないかとする見方もあり、相場が読みづらい展開も想定されます。

豚肉

下旬にかけて引き合い強く

 3月の全国と畜頭数は、速報値で約134万頭、前年比94.2%でした。

 3月の東京食肉市場枝肉相場は、速報値で478円/㎏(前年比111.7%、前月比97.8%)となりました。

 3月は散発している豚コレラなど、疾病の影響もありましたが、比較的高めで推移した気温を背景に、肉豚はおおむね順調な出荷を見せました。他方、需要面では季節背景も影響し、スライス材や、低級部位の動きも芳しくなく、全般的にそのことが相場に反映した形となり、月間平均では前月をやや下回る相場展開でした。

 農畜産業振興機構発表の4月出荷予測頭数は約137万頭(前年比100.7%)と予測しています。

 平成最後の月となる4月は、元号の改元と、最長10連休となるゴールデンウイークが目前に控えており、中旬から下旬にかけて、需要家による豚肉の引き合いは強くなるものと予測します。他方、供給面では昨年の猛暑の影響や、各種疾病の影響が出荷に対してじわりと出てくる時期にも差し掛かっており、これまで軟調に推移していた市況は夏場に向けて上昇に転じる見方が強くなっています。

 

鶏肉

月平均でもも肉610円、むね肉240円

 3月の平均相場は、もも肉628円/㎏(前月比22円下げ)・むね肉238円/㎏(同18円下げ)、正肉合計で866円/㎏と前月比40円下げで、前年比でも76円の下げとなりました。3月は、北日本以外は気温も高めで、鍋物需要も影を潜め鶏肉の引合いも弱く、もも肉は大幅な下げとなりました。むね肉も、量販店などで安価な豚肉の出回りなどで特売需要が減少したことなどもありジリ安の展開となりました。

 天気予報では、4月は北・東北地方が例年より気温が低めで若干の鍋物需要も期待できるため、前半はもちあい傾向となり、後半はゴールデンウイークも控え行楽需要も期待できることから大幅な下げは考え難く、もも肉は月平均610円と予測します。むね肉についても、下げ基調ではあるものの需要は底堅く月平均240円と予測します。

 

鶏卵

供給量増加で低水準の相場続くか

 3月の東京相場の月間平均は、Mサイズ基準値169円(前年比△32円)となりました。3月は上旬に1度上伸しましたが、中旬以降はもちあいの展開が続きました。

 業務筋は、大手外食チェーンの鶏卵を使用したプロモーションの実施など好材料がありましたが、需給状況が大きく変化するような影響は見受けられませんでした。また、加工筋については、在庫水準が高い状態が続き、スポット購入の動きは限定的でした。テーブルエッグは量販店の決算特売により堅調な荷動きでした。

 2月1日から成鶏更新・空舎延長事業が発動したことから、早期や誘導換羽などの生産調整を実施する産地も見受けられましたが、年末年始の生産調整からの産卵復帰や昨年の餌付け実績を考慮すると、供給量の大きな減少には至らなかったことが推測できます。

 今後は、大型連休を控え、需要の盛り上がりに期待できますが、4月1日から成鶏更新・空舎延長事業が停止したことで供給量も増加に転じることが予測され、相場も低水準が続くことが考えられます。また、大型連休中の休業などによって、産地在庫が増大すれば、連休後の相場展開に影響を与えることが予測できます。

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