青果情勢
野菜
関東や準高冷地が出荷の中心
【概況】
6月は、出荷の中心が関東から東北・高冷地に切り替わっていく時期となります。
キャベツは、千葉・愛知が終盤を迎え、群馬や茨城が出荷の中心となります。群馬や茨城は前年が大幅に生育前進していましたが、今年は平年並みの出荷量となる見込みです。
ハクサイは、茨城から長野などに切り替わります。茨城が終盤を迎え、後続の長野・群馬はやや生育が遅れており昨年をやや下回る出回り見込みです。6月下旬にはまとまった出荷量となってくるでしょう。
レタスは長野と群馬が中心の出荷となります。茨城・九州の切り上がりは早まっております。長野・群馬は適度な降雨のため品質良好で生育順調です。6月の出荷量は豊作だった前年並みを見込みます。
ダイコンは、千葉などから青森・北海道に切り替わります。千葉産は平年よりも早く切り上がりとなりますが、後続の青森は4月の冷え込みから生育遅れがみられます。出荷量は端境から前年よりやや少ないものの、平年並みの出荷量となる見込みです。
ニンジンは、千葉などから青森と北海道に切り替わります。千葉は前進傾向であるものの、太りも良く生育は良好。青森と北海道も平年並みの作柄を見込むため、前年並みの出荷量を見込みます。
トマトは西南暖地が終盤を迎え、関東・東北産地からの出荷が中心となります。西南暖地は樹勢良く、終盤ですが潤沢な出荷見込みです。今年は前年をやや上回る出荷量となる見込みです。
キュウリは、関東産地から東北産地中心の出荷に切り替わります。東北産は無加温作の増加から、6月は昨年をやや上回る見込みです。出荷量は好天により豊作であった前年並みを見込みます。
ナスは、高知や九州産地が中心の出荷となります。西南暖地からの出荷は前進傾向となり、関東産は月末から増量となるでしょう。出荷量は前年並みを見込みます。
【店頭】
キャベツ、レタスなどの春物野菜中心の売り場構成になっています。気温の上昇に伴い、サラダ商材の売り場も拡大しています。
果実
夏の果実が本格化
【概況】
6月は、スイカ、メロンなどのウリ類に加えて、ハウスミカン、ビワ、オウトウ、桃、ブドウなど、夏果実の出荷が本格化し、国産果実の品目数が増えてくる時期となります。
スイカは、千葉・熊本・鳥取などが中心の出荷となります。熊本産は前進出荷傾向でしたが、千葉・鳥取産はやや遅い生育となっています。肥大は良好で、出荷量は前年並みかやや少ない見込みです。
メロンは、茨城・千葉など関東産が中心の出荷となります。各品種とも肥大は良好で、栽培面積は減少傾向ですが、出荷量はおおむね前年並みを見込みます。
ハウスミカンは、佐賀・愛知などが中心の出荷となります。生育は順調で、出荷量は前年並みの見込みです。
オウトウは、山形が中心の出荷となります。生育は前年より遅れており、「佐藤錦」は6月10日頃から、「紅秀峰」は月末から出荷が始まる見込みです。出荷量は前年をやや下回る見込みです。
ビワは、長崎・千葉が中心の出荷となります。主産地の長崎が前進出荷傾向により5月が出荷のピークとなったため、6月は前年を下回る出荷量となる見込みです。
桃は、山梨が中心の出荷となります。生育は前年よりやや遅れており、ハウス物が中旬くらいまで出回り、その後露地物の極早生品種の出荷が始まる見込みです。6月の出荷量は前年を下回る見込みです。
ブドウ類は、「デラウェア」が中心の出荷となります。島根・山梨・大阪の出荷は順調で山形も生育は遅れ気味ですが下旬から出荷開始となります。ハウス物は「シャインマスカット」の生産量は昨年より増加、「巨峰」や「ピオーネ」は減少傾向となっています。ブドウ全体の出荷量はおおむね前年並みを見込みます。
【店頭】
国産果実の品目数量が増えてくる時期ということもあり、売り場も華やかになってきます。週替わりで、さまざまな品目の催事・セールスが行われます。
主産県だより
5月は、トマト・ミニトマト、レタス、イチゴ、ブロッコリー、夏秋ピーマンの主産県が一堂に会し、作況見通しや販売対策の共有化、消費拡大の進め方について協議しました。今後も主産県による情報交換会などを定期的に開催し、出荷情報や販売情報の共有を図ります。