流通情報

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畜産総合対策部

畜産情勢

牛肉

和牛もちあい、交雑牛やや堅調

 7月の成牛と畜頭数は速報値で、約9万3千頭(前年比98.0%)と前年を下回りました。

 7月の東京市場枝肉卸売価格は、速報値で和牛去勢A5が2707円(前年比96.3%)、和牛去勢A4が2393円(同99.3%)、和牛去勢A3が2183円(同 100.9%)、交雑牛B3が1638円(同 107.6%)、乳牛去勢B2が1024円(同95.3%)でした。

 農畜産業振興機構が公表した8月の国内出荷予測頭数を品種別にみると、和牛が約3万6千頭(前年比106.1%)、交雑牛が約1万8千頭(同93.1%)、乳用種が約2万7千頭(同 95.0%)で、全体では約8万3千頭(同 99.2%)と見込んでいます。

 7月の枝肉相場は、エンドユーザー需要の鈍さから和牛はやや弱含みからもちあいで推移し、交雑牛は出荷頭数が少ないこともあり、堅調相場を維持しました。

 8月の枝肉相場は、和牛はもちあい、交雑牛は出荷頭数が少ないこともあり、やや堅調な動きとなるとみられます。

豚肉

弱含みで推移

 7月の全国と畜頭数は、速報値で約138万頭、前年比108.5%です。

 7月の東京食肉市場枝肉相場は、速報値で563円/㎏(前年比86.5%、前月比95.6%)となりました。梅雨寒となった7月は、良好な育成状況を受けた出荷前倒しに加え、需要も振るわず、相場は下旬に大きく下落しました。

 農畜産業振興機構発表の8月出荷予測頭数は、約127万頭(前年比96.2%)と予測しています。

 8月は、気象庁の予想によると全国的に暑い日が続くことが予測されており、前月まで前倒し気味で出荷された肉豚も、しばらくの間出荷が鈍化することが見込まれます。他方、需要面では引き続き輸入チルドポークの販促が展開されること、また、前月の荷余り感と20万㌧を超える推定期末在庫を背景に、国産豚肉の荷動きは引き続き厳しい状況が予測され、7月下旬以降軟調に転じた相場は、お盆の手当てを見越して多少の上昇はあるものの、大きな流れとしては弱含みで推移していくものと予測します。

 

鶏肉

もも肉下げ基調、むね肉もちあい圏内

 7月の平均相場は、もも肉543円/㎏(前月比18円下げ)・むね肉222円/㎏(同4円下げ)、正肉合計で765円/2㎏と前月比22円下げで前年比でも48円の下げとなりました。今年は梅雨明けが遅く、記録的な日照不足もあり野菜の高騰などで消費に影響したと思われます。もも肉は月初め554円から、下げ基調となり月末は537円となりました。むね肉は、加工向けには一定需要はあるものの、月初224円・月末218円とほぼもちあい圏内で推移しました。

 8月は、気象庁の1カ月予想では、気温は全国的に平年より高く、特に上旬は高い確率で80%となっています。夏休みで給食需要もなく、お盆前に多少の引き合いも考えられますが、猛暑による消費減退でもも肉の下げ基調は変わらず月平均で530円と予測します。むね肉については、加工やサラダ向けなど加工筋の引合いも堅調でもちあい圏内の225円と予測します。

鶏卵

昨年より低い状況続く見込み

 7月の東京相場の月間平均は、Mサイズ基準値150円(前年比△23円)となりました。サイズによっては強含みの展開も見られましたが、Mサイズに関してはもちあいの展開が続きました。

 7月上旬は、夏季のボイル需要を見越して小玉の引き合いが瞬間的に強まり小玉高の展開となりましたが、梅雨寒が続いたことで小玉需要はすぐに一服しました。梅雨が明けた下旬以降は、全国的に気温が急上昇したことから、大玉が逼迫(ひっぱく)し、大玉高の展開となりました。

 今後については、成鶏更新・空舎延長事業が続いていることに加え、全国的に猛暑が続いていることから大玉サイズの供給不足が見込まれます。ただし、需要面に関してお盆期間までは好材料に乏しい状況であることから、相場展開については前月と同様に昨年より低い状況が続くことが推測されます。

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