青果情勢
野菜
夏秋産地からの出荷最盛期
【概況】
9月は前月に続いて北海道・東北・高冷地などからの出荷のほか、果菜類は関東産地の抑制物の出荷も増えてきます。
キャベツは、群馬の高冷地や岩手・長野などが中心の出荷となります。群馬・長野・岩手は、7月の長雨・低温の影響から、出荷量は前年を下回る見込みです。
ハクサイは、長野などが中心の出荷となります。8月以降の天候の回復により順調な生育となっています。大きな天候の崩れなどがなければ、順調な出荷が見込まれます。出荷量は、前年並みを見込んでいます。
ダイコンは、北海道・青森などが中心の出荷となります。今年もやや干ばつ傾向ですが、昨年より作柄は良いため、前年を上回る出荷を見込みます。
ニンジンは、北海道・青森などが中心の出荷になります。各産地出荷が出そろいますが、全体的に天候も良いため、前年を上回る出荷を見込みます。
レタスは、長野・群馬の高冷地が中心の出荷となります。干ばつからやや小玉傾向であり、前年をやや下回る出荷を見込みます。
トマトは、北海道・東北産地が中心の出荷となります。北海道・東北産地は気温の落ち着きと出荷後半であることから小玉傾向となります。出荷量は前年並みを見込みます。
キュウリは、東北の露地物から関東の抑制物に徐々に切り替わります。東北産地は出荷量減少となりますが、関東産地からの出荷は増加となります。出荷量は前年並みを見込みます。
タマネギは、北海道からの出荷が始まります。今年は天候に恵まれ、前年を上回る出荷を見込みます。
【店頭】
9月に入ると、秋の味覚である芋類や、きのこ類などを使ったメニューや、一足早い鍋物メニューの企画も出てきます。また、9月は十五夜、敬老の日、お彼岸などの歳時や、運動会や秋祭りなどの行事が催されますので、行事や行楽シーンに合わせた売り場作り・販促が実施されます。
果実
秋の味覚が勢ぞろい
【概況】
9月は、夏果実のスイカや桃は出荷の終盤にさしかかりますが、果実全体で見ると、露地物を中心に華やかな季節となります。
ブドウ類は、長野・山梨・岡山などが中心の出荷となります。各産地とも、生育は早かった前年より遅く、中旬がピークとなる見込みです。降水量が多く肥大は順調ですが、春先のひょうや霜、長梅雨の影響により前年をやや下回る出荷量となる見込みです。
梨は、生育が前進傾向であった前年より1週間程度遅い出荷ペースとなっており、9月上旬まで「幸水」の出荷が続きます。9月は「豊水」が中心で、月末には「新高」の出荷が始まります。出荷量は前年をやや下回る見込みです。
リンゴ類は、長野・山形などに加え、青森産の早生リンゴの出荷も開始されます。東北は干ばつ傾向で小玉化が懸念されますが、生育はおおむね順調です。出荷量はおおむね前年並みとなる見込みです。
ミカン類は、宮崎・熊本などが中心の出荷となります。今年は裏年傾向であり、出荷量は前年を下回る見込みです。
柿類は、和歌山・奈良などが中心の出荷となります。昼夜の寒暖差が少なく、着色不良が懸念されますが生育は順調で、出荷量はおおむね前年並みとなる見込みです。
【店頭】
9月の果物売り場では、ブドウ、梨、リンゴ、ミカン、柿、栗、イチジクなどの国産果実が一斉に出そろい、秋の味覚で彩られる華やかなシーズンとなります。
主産県だより
8月はキャベツ、ハクサイ、レタス、ブロッコリー、夏秋ピーマン、梨、リンゴの主産県が一堂に会し、作況見通しや販売対策の共有化、消費拡大の進め方について協議しました。今後も主産県による情報交換会などを定期的に開催し、出荷情報や販売情報の共有を図ります。