青果情勢
野菜
夏秋産地から関東産地へ
【概況】
10月は果菜・葉茎菜類を中心に、関東などの平野部からの出荷が増加してきます。
キャベツは群馬などの高冷地に加え、千葉や茨城からの出荷が始まります。千葉・茨城は夏季の干ばつと台風15号の影響からやや遅れておりますが、前年並みの出荷量を見込みます。
ハクサイは長野に加え、後続の茨城などからの出荷も始まります。9月の降雨により玉肥大は良好となっています。出荷量は前年並みを見込みます。
ダイコンは北海道・青森などが中心の出荷となります。下旬からは関東産地からの出荷も本格化してきます。台風15号の影響によりややが遅れていますが、前年並みの出荷量を見込みます。
ニンジンは北海道などが中心の出荷となります。北海道が出荷終盤を迎え、青森が増量となります。不作であった前年を上回る出荷量を見込みます。
レタスは長野・群馬・岩手などの夏秋産地から、後続の茨城へと切り替わっていきます。夏秋産地は出荷終盤から漸減し、茨城の台風被害は軽微で徐々に増量します。前年並みの出荷量を見込みます。
トマトは東北産地から、関東や九州産地へと切り替わります。関東は台風の影響と、九州は8月の長雨の影響から前年を下回る出荷量を見込みます。
キュウリは、東北産地が減少し、関東産地が中心となります。東北産は出荷終盤から減少となりますが、関東産は作柄良く、前年並みの出荷を見込みます。
バレイショ・タマネギは、北海道が中心の出荷となります。産地によりばらつきはありますが、玉肥大良好であるため、前年を上回る出荷量を見込みます。
【店頭】
食欲の秋・行楽の秋を迎え、店頭の販促企画もにぎやかになります。天ぷら・サラダ料理に加え、「鍋」や汁物、シチューなどのメニューに関連したコーナーが展開されます。
果実
秋の味覚が勢ぞろい
【概況】
10月はミカン・リンゴ・ブドウ・柿・栗など、代表的な果実が出回る時期となります。
ミカン類は、熊本・長崎・愛媛などを中心に、極早生種の出荷が本格化します。
やや小玉傾向ですが、ここへ来て糖度も上昇し、出荷量はおおむね前年並みとなる見込みです。
梨は、栃木を中心に「新高」や「にっこり」、長野の「南水」などの品種が中心となります。昨年より遅い出荷ペースとなっていることから、10月の出荷量は前年をやや上回る見込みです。
リンゴは、青森・長野などが中心の出荷となります。「つがる」が9月末でほぼ終了し、「早生ふじ」や「秋映」、「シナノスイート」、「秋陽」などの中生種の出荷が本格化してきます。生育は早かった前年よりやや遅いですが、食味も充実しており、バラエティーに富んだ品種を楽しめる時期となります。出荷量は前年をやや上回る見込みです。
柿は、和歌山・奈良・福岡などが中心の出荷となります。「刀根早生」に加えて、「平核無」の出荷も始まってきます。昨年は主産地の和歌山・奈良で台風被害により出荷量が少なくなりましたが、今年はおおむね順調な生育となっており、出荷量は前年を上回る見込みです。
ブドウは、長野・岡山・山梨が中心の出荷となります。出荷量は、春先のひょうや霜、長梅雨の影響により前年をやや下回る見込みです。
栗は、茨城が中心の出荷となります。台風15号の影響により、前年を下回る出荷量となる見込みです。
【店頭】
秋本番となり、収穫フェアや県産フェアなどの企画が多くなります。果実売り場にリンゴ・ブドウ・ミカン・柿などが所狭しと並べられ、一年で最も活気づく月です。果実をもっと食べていただく良い機会です。
主産県だより
9月はキャベツ、ハクサイ、レタス、夏秋ピーマン、梨、リンゴの主産県が一堂に会し、作況見通しや販売対策の共有化、消費拡大の進め方について協議しました。今後も主産県による情報交換会などを定期的に開催し、出荷情報や販売情報の共有を図ります。