青果情勢
野菜
主力産地は関東以西
【概況】
12月も先月に引き続き、バレイショ・タマネギなどを除き、西南暖地と関東産地を中心に出荷されます。
キャベツは、愛知・千葉・神奈川などが中心の出荷となります。昨年は愛知で台風24号による被害がありましたが、今年は豊作傾向となっています。出荷量は、前年を上回る見込みです。
ハクサイは、茨城が中心の出荷となります。台風15、19号の影響がありますが、おおむね順調な生育となっています。出荷量は、前年並みを見込みます。
レタスは、茨城から静岡・兵庫・香川などに切り替わります。関東産地の切り上がりはやや遅く、西南暖地などの生育はやや干ばつ傾向ですが、品質良好です。出荷量は、前年並みを見込みます。
ダイコンは、千葉・神奈川などが中心の出荷となります。関東は台風後の曇天の影響から一部で遅れがみられております。一方で西日本産地は肥大が進み、出荷量は前年並みの見込みです。
ニンジンは、千葉・埼玉などが中心の出荷となります。一部産地で台風被害がありましたが、生育は回復しています。総体の出荷量は、豊作だった前年よりやや少ない見込みです。
トマトは、熊本・愛知・静岡などが中心の出荷となります。九州は定植遅れがありましたが、生育良好であるため、回復傾向にあります。出荷量は、前年並みを見込みます。
キュウリは、関東産地・西南暖地が中心の出荷となります。関東は一部切り上がりを迎えますが、西南暖地は順調な生育となっています。出荷量は、前年並みの見込みです。
タマネギは、北海道が中心の出荷となります。出荷量は、不作だった前年を上回る見込みです。
バレイショは、北海道・長崎からの出荷となります。出荷量は、不作であった前年を上回る見込みです。
【店頭】
今月は特に、下旬にかけて冬至・クリスマス・年末商戦と売り場が活発に展開されます。冬至にはユズ・カボチャ・鍋物野菜・煮物野菜を中心に、クリスマスにはレタス・トマトなどの洋風の野菜中心に、また年末には金時にんじん・三浦だいこん・クワイなど、この時期しか見かけない正月料理用の野菜も多数陳列され、野菜売り場が活気付きます。
果実
ミカン・リンゴ・イチゴの最需要期
【概況】
12月はミカン・リンゴ・イチゴが最需要期に向けて各産地から出回ります。
ミカン類は、愛媛・長崎・熊本などが中心の出荷となります。早生種に加え、中旬からは中生種の出荷も徐々に始まります。早生種以降、糖酸バランスも向上しており、出荷量は台風により少なかった前年を上回る見込みです。
リンゴは、青森・長野などから「ふじ」を中心に出荷されます。青森がやや小玉傾向、長野が気温高による着色遅れ、台風の影響があり、出荷量は前年をやや下回る見込みです。
柿は、福岡・奈良などが中心の出荷となります。「富有」は着色遅れのため、上旬まで露地物の出荷が続きます。中旬以降は貯蔵物の出荷が始まります。出荷量はおおむね前年並みとなる見込みです。
イチゴは、栃木・福岡・佐賀・静岡などが中心の出荷となります。東日本の産地は台風により作業遅れが発生し、出荷も遅れていましたが、11月の好天により着色が進んでいます。12月の出荷量は前年並みからやや下回る見込みです。
西洋梨は、山形の「ラ・フランス」は肥大状況が良く、新潟の「ル レクチエ」も台風被害があったものの、生育は順調です。出荷量は、前年並みからやや上回る見込みです。
【店頭】
12月は冷え込みが厳しくなり、冬至・クリスマス・大晦日などのイベントが連続することなどにより、家にいる機会が多くなり、ミカン・リンゴ・干し柿の需要が多くなる時期となります。また、クリスマスに向けてはイチゴを中心に果物売り場が展開されます。
主産県だより
11月は、イチゴ、レタス、ブロッコリー、トマト・ミニトマトの主産県が一堂に会し、作況見通しや販売対策の共有化、消費拡大の進め方について協議しました。今後も主産県による情報交換会などを定期的に開き、出荷情報や販売情報の共有を図ります。