流通情報

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畜産総合対策部

畜産情勢

牛肉

需要期に向け上昇を期待

 11月の成牛と畜頭数は、速報値約で9万7千頭(前年比90.0%)と前年を下回りました。

 11月の東京市場枝肉卸売価格は速報値で、和牛去勢A5が2724円(前年比93.6%)、和牛去勢A4が2413円(同91.6%)、和牛去勢A3が2159円(同88.8%)、交雑牛B3が1601円(同97.0%)、乳牛去勢B2が991円(同92.5%)でした。

 農畜産業振興機構が公表した12月の国内出荷予測頭数を品種別にみると、和牛が約5万頭(前年比110.1%)、交雑牛が約2万3千頭(同101.9%)、乳用種が約2万8千頭(同100.5%)で、全体では約10万2千頭(同105.7%)と見込んでいます。

 11月の枝肉相場は、荷動きが弱く軟調な展開でした。11月最終週には年末に向けて上昇基調になると期待されましたが、市中の在庫が多いことが影響したとみられ、引き合いは振るわず、やや軟調な相場となりました。12月の枝肉相場については、今後の気温の低下とともに、年末年始に向けた需要期の後押しを受け、上向きに転じていくことに期待します。

豚肉

年末を目指し上伸

 11月の全国と畜頭数は、速報値で約139万頭、前年同月比93.0%でした。

 11月の東京食肉市場枝肉相場は、速報値で456円/㎏(前年同月比103.9%、前月比91.0%)です。

 11月の肉豚供給は、東海エリアを中心としたCSF(豚コレラ)の影響のみならず、関東近郊のPED(豚流行性下痢)、また全国的な母豚の繁殖障害も相まって、速報ベースで1日当たりの処理頭数は約6万9320頭となり、前年同月差▲1689頭の3.4%減となった一方で、輸入チルド豚肉が今年最多の輸入量になったことで、潤沢な供給状況となりました。需要面では、気温の冷え込みを背景に一定の荷動きを見せたものの、結果として供給が需要を上回ることで、当初予想より相場が下がる結果となりました。

 農畜産業振興機構発表の12月出荷予測頭数は、約146万頭(前年同月比100.7%)です。

 12月は、鍋野菜が平年並みの価格と供給量が見込まれる中、気温の低下を背景に、需要面では前月と比べ一段増しになるとを予測します。供給面では、国産の前年並みの出荷に加え、だぶつき気味の輸入チルド豚肉によって、相場への影響は相当程度あると見られるものの、時期的に需要が高まるバラ、カタロースの手当てを背景に、相場は年末を目指して上伸すると予測します。

鶏肉

もも肉上げ基調、むね肉強もちあい

 11月の平均相場は、もも肉570円/㎏(前月比+14円)・むね肉262円/㎏(同+8円)正肉合計で832円/2㎏と前月比で22円上回りましが、前年比では30円下回りました。もも肉は、月初563円で始まり上げ基調で推移したものの、例年より暖かい日が多く、鍋物需要も芳しくなかったことから、月間通してほぼ強もちあい圏内となり、月末は570円と結果7円高にとどまりました。むね肉は、輸入品価格上昇を背景に加工用での引き合いや、量販店などの特売用で一定需要があったものの、月初258円・月末264円の6円高のもちあい圏内での推移でした。

 気象庁の1カ月予想では、12月の気温は北海道を除き高いとされています。最需要期を迎え、鍋物需要およびクリスマス・年末需要への影響も懸念されますが、もも肉は月平均590円の上げ基調と予測します。むね肉についても、引き続き量販店などでの特売需要やサラダチキン向けなどの加工筋の引き合いも堅調で強もちあい圏内で月平均265円と予測します。

 

鶏卵

年内は需給逼迫傾向続く

 11月の東京相場の月間平均は、Mサイズ基準値219円(前年比+24円)となりました。11月は、上伸の展開が続いたことで、月末時点ではMサイズ基準値225円となりました。

 問屋筋は最需要期に向けて引き合いが強まり、加工筋も一部で積極的なスポット購入の動きが確認できました。また、テーブルエッグについても堅調な荷動きだったことから、全体的に需要は増大しました。

 一方、台風被害や成鶏更新・空舎延長事業などの生産調整の影響で供給量は予想を下回って推移したため、需給は逼迫(ひっぱく)した状況が続きました。

 今後については、年末年始に向けた生産調整などもあり、生産量の増大が見込めない中、需要は堅調に推移することが予測されるため、年内は需給が逼迫した傾向が続くと考えられます。

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