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広報・調査部

プロフェッショナルを追う(10) JA全農たまご株式会社 法務・コンプライアンス本部 品質保証部 東日本品質管理課  鈴木 佳乃子(すずきかのこ)さん

品質管理と正確な品質表示で自信をもって安心・安全な商品を届ける

 全農グループには専門的な業務に従事している社員がいます。今回は全農グループで鶏卵の卸売販売を担うJA全農たまご(株)で品質管理に携わる鈴木佳乃子さんに迫ります。


――仕事内容について教えてください。

 主に担当しているのは、「産地相互確認」「品質表示のチェック」「TAMAGO COCCOの品質管理サポート」です。そのほか、品質管理課の仕事としては、商品仕様書の管理、クレーム管理や分析、未然防止・再発防止サポート、賞味期限の日付チェックなど、さまざまな品質に関する業務があります。

――産地相互確認とはどのようなことをするのですか?

 当社は大規模な工場から家族経営の農場まで、全国100軒ほどのメーカー、生産者に製造を委託しています。消費者に届ける商品に問題がないか、安心・安全な商品であることが自信を持って言えるように、メーカー、生産者とともに品質管理に取り組んでいます。例えばトラブルが発生した際の対応マニュアルはありますか? といった基本的なことから、工場内の清潔さ、薬剤の管理など、68項目あるチェックリストに基づいて実際に現地で確認します。昨年6月からHACCP(危害分析重要管理点)に沿った衛生管理が制度化されたので、その確認も行っています。情報共有も兼ねて年に1回以上訪問し、良い点や改善点を確認してお互いにレベルアップしていけるよう取り組んでいます。なお、当社が運営するスイーツ店「TAMAGO COCCO」では2カ月に1度、基本的な衛生点検を行っています。

――品質表示のチェックとは?

 鶏卵をはじめ、当社が販売するゆで卵や液卵、スイーツの表示を確認しています。パック卵の場合、食品表示法を基本に鶏卵公正取引協議会が定めるルールに基づいて、原産地や賞味期限、保存方法などを表示しなければなりません。加工食品なら栄養成分を書かなければいけないなど、商品によって表示のルールは異なります。また、景品表示法では、消費者に誤解を与えるような表示は禁止されているので、写真や表現なども注意します。ラベルはもちろん、営業担当が作成するPOP(店内広告)やポスターなどの販促資材も確認しています。

商品のラベルを確認する鈴木さん
商品のラベルを確認する鈴木さん
 

――心がけていることは?

 衛生点検後、改善をお願いする際は、なぜそうしなければいけないのか根拠を伝えることで、ちゃんと取り組んでもらえるように心がけています。食品表示でも、法令の説明をしたり、最近起きた事例を伝えたりして、具体的に説明するようにしています。表示のルールは都度改定されるし、品質管理課はご意見番のように頼りにされることも多いので、食品表示診断士の資格を取得したり、セミナーを受けたりとスキルアップのために日々勉強が必要です。

――今後の目標は?

 品質管理の基本は同じですが、例えば鶏卵の工場と煮卵などの加工食品の工場は見る観点が違うし、工場によって規模や設備も異なります。たくさんの産地を訪問して経験を積み、安心・安全な商品をお届けするサポートができればと思っています。

クレームがあった商品を検査することも
クレームがあった商品を検査することも

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