「土佐茶にしましょう!」産地活性化へ県内消費促進
尾﨑県知事が先頭に立ちPR
高知県本部は県内の経済団体や県などと一体となり、土佐茶の消費拡大に向けた取り組みを進めています。
高知県は、隠れた銘茶の産地です。しかし近年では、農家の高齢化で産地は縮小傾向にあり、1985年には約1000㌧あった荒茶の生産量は、現在は約200㌧と減少しています。また、生産量の半分はブレンド用として県外に出荷され、特に新芽を使った上級茶葉にいたってはほとんどが県外に出荷されています。背景には、煎茶ではなく番茶を愛飲する高知の食文化があり、煎茶の県内消費量の少なさが課題となっています。
県内各団体と連携し「土佐茶プロジェクト」
良質な茶を継承していくためには、県外だけでなく県内の消費も拡大させて産地を活性化することが急務です。課題解決を目的に、高知県本部をはじめとしたJAグループ高知が中心となり、県商工会議所連合会や県商工会連合会、県経営者協会など県内の経済団体と、茶の専門家らが参加する「土佐茶プロジェクト」を2016年7月に発足させました。
さまざまな場面で普及活動を展開
同プロジェクトでは、日常的な消費を伸ばすための「土佐茶の使用推進チーム」と、高級茶の市場を創出する「土佐茶の文化を広めるチーム」に分かれて活動をしています。
使用推進チームは県内企業を訪問し、会議用のペットボトル茶などを土佐茶に切り替えるように働き掛けています。一方、文化を広めるチームは、先進県の視察などを行いながら、県内でのお茶文化の普及方法について協議を進めており、今後は講習会の開催などを計画しています。
同プロジェクトでは、高知学園短期大学の学生で構成される「土佐茶ガールズ」を結成し、「土佐の豊穣(ほうじょう)祭」や「新茶まつり」など、県内のイベントの中で土佐茶の魅力をPRしています。テレビCMには、尾﨑正直高知県知事が出演し、「土佐茶はこんなにおいしいのに! 飲まずにいるのはもったいない!」と土佐茶の魅力を発信しています。