衛星データ×可変施肥で水稲生産を効率化
農機メーカーと連携し増収を実証
全農は、全農営農管理システム「Z-GIS」で開発を進める可変施肥マップを活用し、水稲栽培の実証試験を行いました。井関農機(株)、ヤンマーアグリ(株)、ヤンマーアグリジャパン(株)と連携した試験では、均一施肥と比べて約5~15%の増収を確認しました。
肥料価格の高騰や環境負荷の低減、担い手の経営規模拡大への対応が求められるなか、圃場(ほじょう)の集約や合筆により、同じ圃場内でも生育にばらつきが生じる場合があります。こうした生育差を考慮せず一律に施肥すると、生育の劣る区画では収量低下を招く一方、生育の旺盛な区画では過剰施肥による倒伏などが懸念されます。全農は、圃場内の生育状況に応じて施肥量を調整し、生育の均一化を図るため、「Z-GIS」で可変施肥マップ作成機能の開発を進めています。

生育ムラを地図に
同機能は、人工衛星から取得した10mメッシュの画像データを活用し、NDVI(植生指数)の値に応じて圃場内の生育ムラを地図上に表示するものです。生育差を可視化することで、場所ごとに必要な施肥量を検討できるようにし、きめ細かな施肥設計を支援します。
実証試験では、対象圃場の前作栽培期間に取得したNDVIデータをもとに生育状況を5段階に区分し、区分ごとに施肥量を設定したマップを「Z-GIS」で作成しました。このマップを井関農機とヤンマーアグリの可変施肥仕様の田植機に取り込み、圃場内の生育状況に応じて施肥量を自動で変えながら、施肥・移植作業を行いました。
5~15%の増収
その結果、可変施肥マップを活用した施肥区では均一施肥区に対して約5~15%の増収が確認され、両社の田植機へのマップの適合性も確認できました。全農は、圃場内の生育差に応じた施肥管理やデータに基づく営農指導への活用を見据え、同機能の開発を進めています。これにより、生産資材コストの低減や収量・品質の安定化を図り、持続可能な農業経営への貢献を目指します。







