特集

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【令和2年度 各事業の主な取り組み】第4回 畜産販売事業/畜産生産事業/酪農事業

 令和2年度に全農が各事業で展開した主な取り組みを紹介します(全5回)。


畜産総合対策部

需要が落ち込んだ原皮で手帳カバー作成

 新型コロナウイルス感染拡大の影響などにより、世界的に皮革製品の消費が落ち込み、国内でも家畜を食肉に加工(と畜)する過程で発生する原皮(げんぴ)を専門業者が引き取れない事態が発生し、家畜流通に深刻な影響が出ています。

 こうした事態を受けて、畜産農家支援の取り組みの一つとして、国産肉用牛の原皮を原料とした黒色の手帳カバーを作成しました。全農手帳を利用する本会役職員を対象に、家畜流通に重要な皮革製品ができるまでの仕組みを紹介するとともに配布します。

手帳カバーの帯封にQRコードを記載して皮革製品ができるまでを紹介
  
 

畜産生産部

畜産農家の予防衛生支える家畜クリニック事業

 令和2年度も豚熱や鳥インフルエンザなどの重要家畜疾病が全国で問題となりました。畜産農家の予防衛生を支えるため、全農家畜衛生研究所では40年以上前から家畜クリニック事業を展開しており、現在は千葉県に集中検査機関であるクリニックセンターを、農場対応部署として北海道、岩手、東京、岡山、福岡の全国5カ所にクリニック分室を置き、総勢27人の獣医師(全農職員)を配置しています。そして彼ら獣医師が年間延べ2000回以上農家に足を運び、行政とも連携しながら家畜の衛生検査とそれに基づく予防衛生指導を行っています。

全農職員の獣医師が農家に足を運び、家畜の衛生検査と予防衛生指導
 

酪農部

コロナ禍で生乳・乳製品の需給調整に対応

 コロナ禍による生乳需給の大幅な変動に対し、生乳再委託販売と需給調整に一層力を注ぎました。春先は休校により行き場を失った給食用牛乳向けの生乳が廃棄にならないよう、農水省や乳業メーカーとも協調し生乳需要喚起に努めつつ、最終的には粉乳やバター向けでの完全処理を実施しました。一転、夏休みの縮小で給食用牛乳の増加による需給逼迫が見込まれたため、北海道からの生乳移出を増やすなど安定供給に努めました。

 また、JAタウン内に「酪市酪座」を開設し、一般流通が難しい業務用バターを販売し、新規チャネルでの供給や理解醸成に取り組みました。さらに11月には「第14回全農学生『酪農の夢』コンクール」の表彰式及び交流会を開催し、次世代育成にも取り組みました。

 今後も将来にわたる酪農経営の安定と乳業の健全な発展に向け、一層機能強化に努めます。

JAタウン「酪市酪座」はこちら
https://www.ja-town.com/shop/c/c3502/

昨年10月にJAタウンで「酪市酪座」を開店。ぜひ、ご覧ください

 

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