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広報・調査部

プロフェッショナルを追う(11) JA全農総合エネルギー部電力課 村上 洋輔(むらかみ ようすけ)さん

「JAでんき」をエネルギー事業の柱に 研修会や広報活動も

 全農グループには専門的な事業に従事している職員がいます。今回はJA全農総合エネルギー部電力課の村上洋輔さんに迫ります。


――仕事内容について教えてください。

 中国・四国エリアの推進担当として、JAやJA子会社への「JAでんき」導入推進、「JAでんき」を扱うJAなど(代理事業者)に向けた研修会の実施、推進用販促資材の提供など、組合員への推進や「JAでんき」の利用に関するサポート業務が主な仕事です。研修会は、利用申し込みからシステムの使い方まで一連の作業を学ぶ基本的なものや、組合員の利用が増えているJAなどの事例を共有して推進につなげるものなど、ケースに応じて実施しています。

――「JAでんき」とは?

 2016年の電力小売自由化を受け、組合員やJA施設のエネルギーコスト削減に貢献するため、全農は電力事業に参入し、18年からJA組合員の家庭向けに「JAでんき」の供給を始めました。小売電気事業者である全農エネルギー(株)が、既存の送配電網を利用して電気を供給しています。大手電力会社と比べ、「JAでんき」は比較的安価な料金体系で使用できるのが特長です。現在、約120のJAが「JAでんき」を取り扱い、組合員へ推進しています。

 これまでJAグループは「クミアイプロパン」としてLPガスを供給するガス事業と、組合員へガソリンや暖房用灯油、営農用A重油などの燃料油を供給する石油事業を展開してきました。今後、環境保全の観点などから化石燃料が使いづらくなったり、オール電化住宅の普及などでガスや灯油を使用しない人が増えたりし、さらに電気の需要が増すと言われています。ガス、石油に次ぐエネルギー源として電気も扱うことで、JAの総合エネルギー事業として組合員のさまざまなニーズに対応できると考えています。

推進用の販促資材も用意
 

――心がけていることは?

 まだ新しい事業ということもあり、契約内容の変更や電気の申し込みに関する基本的なことも含め、JAなどの代理事業者には利用する組合員からいろいろな問い合わせがあります。実際に組合員と接するのはJAなどの担当者になるので、担当者から相談があった際はすぐに対応するようにしています。

代理事業者のJAとの意見交換で概要を説明する村上さん(中央)
 

――今後、取り組みたいことは?

 新たに「JAでんき」を取り扱うJAを増やしていきたいです。「JAでんき」を知らない人も多いので、まずは興味を持ってもらえるよう、広報活動に力を入れたいと考えています。総合エネルギー事業の一つとして「JAでんき」を取り入れてもらうことで、組合員の営農や生活にかかるコストの削減に貢献できればと思っています。

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