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営業開発部・耕種総合対策部

第16回JAグループ国産農畜産物商談会を開催

多彩なテーマの講演をwebで配信

商談会公式HP

 全農とJAバンクは2月1日〜3月31日の2カ月間、JAグループ国産農畜産物商談会をオンラインで開きました。前年を大きく上回る108団体が548商品を出品し、国産農畜産物・加工品の販売チャネル拡大に向けてバイヤーへPRしました。


 商談会には期間中1194人のバイヤーが参加しました。バイヤーから出展者への問い合わせや商談申し込みは合計269件あり、遠方でなかなか接点の持ちにくいバイヤーからも商談いただくなど、オンライン商談会のメリットを最大限発揮しました。

 特別企画として「商品マッチングサポート」、「登録者限定特別セミナー」、「地域産品発見コーナー」、「出展者動画紹介」をおこないました。

 「商品マッチングサポート」はバイヤーが探している商材をマイページに登録し、出展者がバイヤーに商品を提案できるサービスです。事務局は出展者の商品提案をサポートしました。会期中に前回を上回る127件の商品提案がされ、活発な商談が行われました。「登録者限定特別セミナー」では講師4人から特徴あるテーマでの講演を参加登録者に向けてWEB配信し、多くの方から視聴され、好評いただきました。「地域産品発見コーナー」では全国各地の出展者が販売しているレトルトカレー、飲料、菓子、調味料を大集合し、カテゴリとしてバイヤーに提案しました。「出展者動画紹介」では商談会公式Youtubeチャンネルにアップロードした出展者が持つ商品PR動画や自作の紹介動画を配信し、想いを十分にPRしました。

商品マッチングサポートの流れ
商談会公式youtubeチャンネル

 特別講師によるWEB講演


セブン-イレブン・ジャパンの 地域に根差した 商品開発について

(株)セブン-イレブン・ジャパン 地区MD統括部 総括マネジャー 森 暁 氏

 

 地域によって食文化・食の嗜好(しこう)は大きく異なります。当社では2万店一律の「ワンフォーマット(単一形式)」からの脱却を目指し、地域の皆さまに「近くて便利」に利用していただき、嗜好に合った品質の高い商品を提供するため、(1)地域ならではの優良な原材料を使用した本当においしいもの(2)地域で親しまれているメニュー(3)社会課題を地域の皆さまと一緒に解決する社会課題に対応した商品を開発しています。

 全農とは現在、地域に根差したサワー商品の開発をおこなっています。完熟かぼすサワーは、一般流通が困難なためこれまで廃棄されていた完熟カボスを商品化したヒット商品です。果汁サワー商品の開発にあたっては生産者のもとを訪問させていただいたことで、社員が商品に対する想いを強くし、売り場も大きく変わりました。

 当社は地域のお客さまに本当に喜んでいただくために、地域に根差した、質の高い、本当においしい商品をお届けするために全力で対応していきます。


SDGsに配慮した商品開発の取り組み

日本生活協同組合連合会 ブランド戦略本部 本部長 朝比奈 まゆ子 氏

 

 日本生協連のプライベートブランド商品の「CO・OP商品」は組合員の声を反映して、想いを形にしていることが一番の特徴です。SDGs視点ではCO・OP商品は時代とともに変わる組合員のニーズに耳を傾け、変化する社会課題に対応した商品開発を進めてきました。

 2021年春には「コープサステナブル」を発売しています。このブランドは「おいしい、うれしいが『未来につながる』」が一番のコンセプトになっています。エシカル対応だから、環境にいいからといっておいしくないけど我慢するとかではなく、限られたおいしい時期に、限られた量を、買い続けられるようにすることで未来につながるということを目指しています。

 これからも生協の最大の強みである組合員の声を聴きながらエシカル消費対応商品を、関係する方たちとのパートナーシップを大切にしながら、いつまでも使い続けられるCO・OP商品を開発していきたいと思います。


JA全農の国産惣菜の可能性

KTMプラニングR 代表 海蔵寺 りかこ 氏

 

 惣菜(そうざい)マーケットはこれまで右肩上がりでしたが、2020年度にはじめて減少に転じました。小売りにおける惣菜が競争に勝っていくためには、国産原料使用で付加価値をつけたり、調理工程へのこだわりを出したりするなど、もっとおいしい惣菜を作っていかなくてはなりません。

 コロナ禍において国産に関する意識は変わってきています。特にZ世代において顕著で、「地元推し」や「生産者推し」などの意識が強くでています。これからは高いというデメリットを克服するような商品開発をしていく必要があります。

 全農の惣菜事業は後発ですが強みがあります。その一つは米です。米粉の可能性が広がっており、吸油率が低いため揚げ物の油使用量を減らすことができます。これによって油のコストが減り、小麦との価格差は吸収できるのではないかと考えています。

 いま注目されるプラントベースフードについては国産大豆と国産肉を使用したハイブリッド商品の開発も進めています。大豆の振興も国内農業には重要ですが、肉の生産者も守らなくてはならないと考えています。


JAグループの食農バリューチェーン構築について

全国農業協同組合連合会 チーフオフィサー 戸井 和久 氏

 

 今回は「地域の魅力を未来につなごう!」というテーマで開催しました。これは地域・産地の素材や商品の魅力を発見して、実需者とつながり、地域・産地の未来につながる取り組みをしよう、ということです。

 この事例に日本酒の酒蔵が南高梅を使って漬けた梅をドライフルーツ化したものがあります。漬け終わった梅は毎年廃棄されていましたが、産地JAの工場で再加工した取り組み例です。これはSDGsにもつながるアップサイクルの取り組みとなり、訴求できる付加価値となります。

 お客さまの考えるニーズとマーケット全体でこの先起こる世の中のニーズにはズレがあります。「作ったから売る」ではなく、「お客さまにこういうものが求められているから作る」、ニーズに合わせ、さらに生産のこだわりを伝える「本当のプロダクトアウト」が必要になってきています。

 全農は全国のコールドチェーン、流通プラットフォームを構築しようとしています。輸出も含めた広い意味での戦略的物流を組む必要があると考えており、業務提携先と連携しながら、各業態の企業の皆さまと取り組みを進めていきたいと思います。

 

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