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JA碓氷安中

新たなブランドナス「トロまる」 ベテラン農家が生産に意欲

 JA碓氷安中は、農業者の所得増大と高齢農家の負担軽減などの取り組みとして、6年ほど前から「しろなす」の生産を始めました。

「しろなす」の目ぞろえをする生産者

仲卸業者からの提案契機に2016年から本格的に栽培

 「しろなす」の栽培を始めるきっかけとなったのは、6年ほど前、JA販売担当者が卸売市場で実施した情報交換会での仲卸業者からの作付け提案でした。

 「しろなす」は生育期間が比較的長く、傷つきやすいため、細やかな技術が求められる半面、紫ナスと比較して剪定(せんてい)作業の必要がほとんどありません。そこで、技術力はあるものの高齢化する管内のベテラン農家に適していると考え、2015年に試験栽培を、翌年から本格的に栽培を始めました。

出荷規格を簡素化 ブランド化にも取り組む

 出荷規格は1本250〜300gをバラ詰めと簡素化し、高齢農家の荷造り負担の軽減を図りました。また、ナスの品種は「しろなす」だけでも多岐に及ぶため、差別化を図るべく生産者と話し合い、加熱調理をするとトロっとした食感になることから「トロまる」と名付け、ブランド化に取り組んでいます。

 出荷のピークは8月中旬から9月末。昨年は首都圏量販店の青果売り場で食べ比べ宣伝会を実施したほか、「しろなすと鶏肉のしょうが焼き」などのレシピカードを配布し、積極的にPRしました。なじみの薄かった「トロまる」が消費者や実需者に徐々に受け入れられ、2019年産の販売金額は、本格的に取り組みを始めた2016年に比べ31%増の約1640万円に達しました。

 この取り組みによって生産者は、「新たなブランドを担っているという自覚が芽生え、生きがいを持って農業を続けることができる」と生産意欲が向上しました。将来的には、興味を持つ県内他JAと協力し合い、群馬県のしろなす「トロまる」としての認知度向上とさらなる販売拡大に取り組んでいきたいと考えています。

「しろなすと鶏肉のしょうが焼き」のレシピカードを配布し食べ方もPR
JA碓氷安中(群馬県)
概要 令和2年2月29日現在
正組合員数 2392人
准組合員数 2655人
職員数 87人
販売品取扱高 19億4千万円
購買品取扱高 11億8千万円
貯金残高 392億4千万円
長期共済保有高 111億8千万円
主な農産物 夏秋なす、上州ねぎ、下仁田ねぎ、コンニャク

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