JAズームイン

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青森県
JAゆうき青森

食の安全・安心へ“有機の里構想” 耕畜連携で持続可能な循環型農業

 青森県のJAゆうき青森は、地域農業の振興と組合員の生活安定向上を目指し、2010年4月に四つのJAが合併して誕生しました。県の東部に位置する東北町(旧東北町)、七戸町(旧天間林村)、野辺地町、六ヶ所村の3町1村で構成されています。
 この地域は県内でも有数の豪雪地帯で、冬は雪に覆われ、夏は東方海上から吹き込む冷気(ヤマセ)の影響を受ける、夏季冷涼な地域です。この冷涼な気候を生かして、ナガイモ・ニンニクなどの野菜のほか、酪農・畜産産地としても発展しています。
 JAでは組合員との徹底した対話に基づき、農業者の所得増大を図るため、助成事業や新たな取り組みに挑戦しています。

組合員と対話をする天間一博代表理事組合長(右)

他産地と差別化図り小カブに付加価値

 5月に収穫シーズンを迎える基幹品目の一つである小カブでは、葉つきのまま出荷しています。
 通常はカットして出荷する小カブの葉の部分を残すことで、他産地との差別化を図り、付加価値を高めています。また、小カブを2個単位で袋詰めできる機器を導入し、個包装での販売を拡大して、所得向上に努めています。

皮が手でむけるほど柔らかい「野辺地葉つきこかぶ」

補助事業を生かして酪農など異常気象対策

 近年の異常気象によって、耕種・酪農ともに被害を受けています。特に酪農事業では、夏場の猛暑の影響で乳牛の死亡や乳質の低下が発生しています。国の補助事業などを活用し、大型扇風機の導入助成を実施しているほか、2024年度は組合員の意見を参考に、新規事業としてソーカーシステム(牛舎の暑熱対策システム)などの導入助成を行いました。
 食の安全・安心を第一に考えた野菜作りや土づくりを基本理念として、”有機の里構想“を掲げ実践しています。JAの堆肥センターでは、畜産農家から搬入されたふん尿を活用して独自の堆肥を生産し、持続可能な循環型農業を進めています。

牛の体を直接冷やすソーカーシステム
JAが独自に製造する堆肥
JAゆうき青森(青森県)
概要 2025年3月31日現在
正組合員数 2409人
准組合員数 879人
職員数 148人
販売品取扱高 167億1千万円
購買品取扱高 53億3千万円
貯金残高 370億7千万円
長期共済保有高 1323億円
主な農畜産物 ナガイモ、ニンニク、葉つき小カブ、トマト、水稲、畜産

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