50周年迎え産地づくりに弾み 西瓜部会が日本農業賞大賞受賞
JA金沢市は南北に長く伸びる石川県のほぼ中央に位置し、東は富山県境から西は日本海、南は白山山麓から北の河北潟までをエリアとしています。2024年には、半世紀の大きな節目となる合併50周年を迎えました。
東部は果樹・林産物、西部はスイカ・ダイコン・サツマイモ、南部は軟弱野菜・果樹・タケノコ、北部は水稲・レンコンを主産物としています。今年、第54回日本農業賞で集団組織の部・大賞を受賞したJA金沢市砂丘地集出荷場西瓜(すいか)部会(1979年発足)は、46年続く共販部会として産地維持に向けた取り組みが大きく評価されています。



「金沢すいか」順調に拡大 売上高は15億円台に
石川県の農業産出額は、米、鶏卵、生乳に次いで4番目はスイカです(農林水産省調べ)。この県産スイカの7割を占めるのが、金沢の名を冠した「金沢すいか」。JA金沢市砂丘地集出荷場西瓜部会が栽培を手掛け、24年度産の作付面積は約103haで出荷量6000t超、売上高は過去最高の15億円台に上り、販路も関西地区から関東、中京へと順調な広がりを見せています。
共販システムを支える西瓜部会は現在57戸。20〜40代の若手が役員を担うスタイルで、若手就農者の確保や次世代の担い手育成の基盤を形成しています。部会構成だけでなく、販売・作付け計画や新品種の導入や栽培技術指導など、所得向上につながる持続可能な産地の在り方を見いだし、各世代が一丸となって産地づくりに携わっています。
“わくわくする”企画で 金沢産ファンを増やす
他の大産地に比べると小規模ながらも、短期間に高品質かつ安定供給することで市場のニーズに応えていくことが何より大切。その上で“わくわくする”ような消費者とのつながりも大切にしようと、今年は「金沢すいか」のオンライン収穫体験を実施しました。
安心・安全な農産物を出荷し、産地を知ってもらう工夫を重ねながら、根強い金沢産ファンを増やす取り組みを行っていきます。


JA金沢市(石川県)

概要 | 2025年3月31日現在 |
---|---|
正組合員数 | 5930人 |
准組合員数 | 8685人 |
職員数 | 279人 |
販売品取扱高 | 75億5千万円 |
購買品取扱高 | 47億5千万円 |
貯金残高 | 2212億円 |
長期共済保有高 | 4504億3千万円 |
主な農畜産物 |
米、タケノコ、キュウリ、加賀太きゅうり、ダイコン、トマト、五郎島金時、加賀れんこん、スイカ、小玉スイカ、梨 |