特集
米穀部、広報・調査部
2025年8月4日(vol.1117)
米穀の航空輸送を初実施 迅速な遠隔地供給へ可能性検証
全農、沖縄へ12tを空輸——陸・海に加え空の選択肢も視野に
全農は6月30日に、米穀の航空輸送の実証試験を実施し、その様子をメディアに公開しました。埼玉県久喜市の倉庫から羽田空港までトラックで運んだ約12tの米穀を、ANA Cargo協力のもと、旅客機の貨物スペースに積み込み、那覇空港まで空輸しました。
輸送した玄米は、翌7月1日には販売先の沖縄県内の倉庫に納品されました。航空輸送は重量がある米には不向きとされてきましたが、スピードと長距離輸送の両面で優位性があることから、遠隔地への迅速な供給手段としての可能性を検証しました。
これまで、物流の2024年問題や米穀の安定供給の観点から、米穀の輸送手段として、米専用貨物列車「全農号」や船舶輸送の取り組みを実施しています。航空輸送は初の試みであったことから、当日は多くの報道陣が駆け付けました。
全農米穀部の藤井暁部長は「輸送手段の一つに『航空貨物輸送』の選択肢が加わることで、遠方のお客さまへの迅速な対応が可能になります。今回の試験結果を検証し、将来的な活用方法を検討してまいります」と述べました。
今後も、複数の輸送手段を組み合わせたモーダルミックス(複合輸送)を採用することで、全国各地への安定的かつ迅速な米の供給に努めてまいります。




