特集

新たに水稲「ZR2」を開発・拡大へ

2026.02.16
米穀部

生産者の所得向上、業務需要に対応

水稲新品種「ZR1」作付面積は前年比2倍に拡大

 全農は、生産者の営農安定と所得向上を図るとともに、拡大する業務用需要に対応するため、実需者のニーズに応じた契約栽培などの生産提案型事業を推進しています。

 契約栽培を進める中で、実需者からは「良食味で加工適性の高い米を使いたい」、生産者からは「作期分散が可能で、栽培しやすい品種を提案してほしい」といった声が多く寄せられていました。

 こうした要望を受け2023年12月、全農は農研機構と共同で開発した新品種「ZR1」を発表しました。「ZR1」は、10a当たり最大800kgの多収性かつ良食味で、倒伏や病害に強いのも特長です。

 産地・実需の双方から高い評価を得ており、2025年産の作付面積は前年比2倍となる270haに拡大しました。2026年産では、全国で作付けが進み、1000ha以上まで拡大を見込んでいます。

「ZR1」の圃場

水稲新品種「ZR2」を農研機構と共同開発 収量コシヒカリの1.2倍

 「ZR1」に続き2026年1月、全農は農研機構と共同で開発した新品種「ZR2」を発表しました。

 「ZR2」は「ZR1」と同じく極多収で良食味、極短かんで倒伏に強く、病害にも強い中生業務用多収品種です。より多くの産地のニーズに応えるため、異なる作期への対応を目的に、主に関東以西向けとして農研機構と共同で開発に取り組んできました。

 育成地(農研機構作物研究部門〈茨城県つくばみらい市〉)では、「コシヒカリ」や「とよめき」と同程度の熟期で、収量は標肥移植栽培(※1)で687kg/10a  (2020〜2024年平均)、多肥移植栽培(※2)では739kg/10a(2021〜2024年平均)となり、全国で広く栽培されている「コシヒカリ」と比べて約2割の多収性を示しました。

 また、現地試験では最大766kg/10a(2022年、茨城県水戸市)の収量が得られています。葉いもち・穂いもちのいずれに対しても抵抗性は「やや強」で、縞葉枯病抵抗性を有することから、関東以西の幅広い地域での栽培が期待されます。

 食味は「とよめき」より良好で、短かんによる高い耐倒伏性を備えています。さらに、くず米割合は「コシヒカリ」の約4分の1と少なく、安定した品質も特長です。

 全農では、中食・外食を中心とした業務用実需者に向けて本品種の提案を進めており、2028年産までに関東〜西日本を中心に500ha、2030年産までに2000haの作付けを目指していきます。

「ZR2」の圃場

※1 :標肥(窒素施肥量が基肥8kg/ 10a)での移植栽培
※2 :多肥(窒素施肥量が基肥12kg/ 10a)での移植栽培

拡大に向けて栽培ガイドと紹介動画を活用

 全農は「ZR1」「ZR2」の栽培スタートガイドと紹介動画を制作し、作付け拡大を図っています。現在、生産者インタビューなどのコンテンツを盛り込んだ紹介動画を作成中で、近日中に全農HP等で公開予定です。

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