特集

「グループ会社代表者セミナー」を開催

2026.01.19
経営企画部

これまで以上に総合力発揮を

 全農は12月11日、「グループ会社代表者セミナー」を日経ホール(東京都千代田区)で開催し、会社代表者および本会役職員など約230人が参加しました。昨年に続き、全国から約120人が実出席し、オンライン会議システムも併用しました。

代表者セミナーの様子

 セミナーの開会に当たり、折原敬一経営管理委員会会長は冒頭のあいさつで、令和の米騒動に際し、全農グループが発揮した総合力に触れ、「事業環境が大きく変化する中で全農グループ全体のシナジーを高め、これまで以上に総合力を発揮していくことが重要。そのためにグループ経営の強化に取り組むとともに、将来への投資を惜しまず、人材育成に注力し、活力ある全農グループの未来を創っていく」と述べました。

開会あいさつをする折原会長

 理事長講話では、桑田義文代表理事理事長が令和7年の出来事を振り返り、全農事業2030年ビジョン達成に向けた直近の課題と新たな取り組みを説明し、「よい組織・よいグループ」づくりを訴えました。経営企画部の市瀬一貴部長は、次年度事業計画の紹介と米情勢に対する全農グループの対応から、これまで培ってきた力や全農グループのあるべき姿について説明しました。

令和7年を振り返り、今後のグループ課題を説明する桑田理事長
米情勢に関する全農の対応や、全農のあるべき姿を説明する
市瀬部長

 後半の講演では、グループ会社の情勢報告として、(株)JAグリーンとちぎ代表取締役社長の古澤伸明氏が、同社の事業ごとの情勢と課題への対策、従業員満足度向上に向けた取り組みについて講演しました。

 日清食品(株)常務取締役の深井雅裕氏は、物流事業の変化を中心に、本会を含む各企業と連携したサプライチェーンや付加価値の構築、デジタル化への挑戦による将来構想について講演しました。

 最後に、「なくてはならない全農」のため、グループ全体で総合力を発揮し、グループ内外でのさらなる事業連携の強化を進めていくことを確認して、盛況のうちに閉会となりました。

外部講師による講演

食の未来を創る、日清食品の非連続な挑戦 
〜サプライチェーンの革新による新たな価値創造〜

日清食品(株) 常務取締役   深井 雅裕 氏

 当社は「EARTH FOOD CREATOR」という企業理念を掲げ、創業以来「食足世平」を体現すべく、今なお過去の成功体験を破壊し「非連続な挑戦」を続けています。

 近年、消費者の価値観は「安くて良いもの」から「背景に共感できるもの」へと変化しています。こうした流れを踏まえ、当社は「経済合理性」だけでなく商品の背景にあるストーリーやサステナビリティ「共感価値」を重視した取り組みを進めています。

 このような社会背景のもと、当社が進める変革の二つの柱として「可視化」と「連携」があります。「可視化」の面では、サプライチェーン全体の情報をデータで見える化し、最新情報を入手しながら、リスクの把握・改善につなげていきます。加えてAIを活用した販売・調達・生産・物流の統合計画により、欠品や過剰在庫を防ぐ仕組みの構築に向けた検討を進めています。さらに、JA全農との協業により、産地情報と需要予測を結びつけることで、フードロス削減や生産者の安定収入に貢献していけると期待しています。

 また物流危機を連携して乗り越えるため、これまでの「競合企業」という視点を「未来を共創するパートナー」と捉え直し、異業種間の共同配送やラウンド輸送など、業界の垣根を越えた連携にも取り組んでいます。実例として、サッポログループとの共同輸送や全農物流㈱とのラウンド輸送では、積載率の向上やトラック台数削減に伴うCO2排出量削減を実現し、ドライバーの負担軽減・労働環境改善にもつながりました。

 このような企業間の物流資産の規格標準化と共有や、AIエージェントによる業務効率化など、デジタル技術を最大限に活用することが企業の未来には不可欠です。食のパートナーとして日本の食料供給網をより強く、しなやかにする未来を、共に創造していきましょう。

株式会社JAグリーンとちぎの取組みについて 〜各事業の概要と課題への対応、長期ビジョンの浸透と従業員満足度向上対策等〜

(株)JAグリーンとちぎ 代表取締役社長   古澤 伸明氏

 当社は運輸事業を中核事業として、肥料事業、資材事業を担う複合会社であり、栃木県内の農畜産物の生産・物流を支えています。

 しかし、近年の少子高齢化による消費減や担い手不足、物価高騰の影響から各事業の維持拡大に大きな課題を抱えています。

 運輸事業では、主力である米の取扱量減少という構造的課題に対応するため、青果物輸送の強化と一般貨物の獲得に注力し、「JA全農とちぎ青果物広域集出荷センター」を稼働するほか、工業製品や飲料などの一般貨物輸送も拡大し、ネットワークを活用した新規荷主獲得に取り組んでいるところです。

 肥料事業では、昨今の価格高騰による販売量減少を防ぐため、各農地に適したBB肥料の製造・供給を強化します。事例として土壌診断を通じて施肥設計を最適化し、コスト削減と品質向上につなげました。さらに、広域供給やオリジナル肥料の提案も進め、担い手農家への直送サービスで、大型農家のニーズに応えます。

 資材事業では、農家戸数減少や商系との価格競争対策として、フィルム・パイプ加工の広域供給や災害復旧支援も含めて、地域農業基盤を強化するほか、イチゴの新品種「とちあいか」の普及に伴う新規就農者への推進強化に取り組んでいるところです。

 さらに従業員満足度向上のため、年に一度の全社員研修会や社長との個別面談、育児・介護支援制度の充実を図り、社員のモチベーションアップや働きやすい職場づくりを推進しています。また労働人口の減少に対し、複数の業務を担える多能工人材の育成や物流体制の強化、情報システムの活用による業務効率化も進めています。

 これらを継続していくことで、激しく変化する事業環境に対し、生産者・JA・社員同士のつながりを強化し、互いに連携しながら、事業および地域農業の維持拡大に貢献していきます。

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