2030年に向けた 令和8年度事業計画
本会は、令和7年度を初年度とする「JA全農事業ビジョン2030」にもとづき、全農グループが培ってきた3つの力を原動力にして、「(1)全体戦略の実践、(2) 会員による利用結集、(3)会員への還元」の好循環の確立に取り組んでいます。
JA全農事業ビジョン2030
2030年の全農グループのめざす姿
持続可能な農業と食の提供のために“なくてはならない全農”であり続ける
めざす姿の実現に向けた全体戦略
(1)生産振興 (2)食農バリューチェーンの構築 (3)海外事業展開
(4)地域・くらしの維持と活性化 (5)環境および社会的課題への対応
(6)JA・全農グループにおける最適な事業体制の構築
会全体の財務目標
2030年のめざす姿を実現し、取扱高6兆円および会員への80億円以上の継続的な配当ができる財務体質の実現
全農グループが培ってきた力
● 本会グループは、生産から販売まで一体となった事業体制を柔軟に構築して、培ってきた力を最大化し、JA・実需者からの期待に応えます。

情勢認識
● 国際紛争などの地政学的リスクの増加、食料安全保障の重要性の高まり
● 物価上昇、労働人口の減少などによる人手不足
● 農業現場における生産資材価格の高止まりや労働力不足、高温などの異常気象
● 「食料システム法」の全面施行
● JAグループにおける施設の老朽化、人材不足の深刻化
8年度計画の考え方
労働力不足や夏場の高温による農畜産物への影響など、日本の農業が直面する課題は多岐にわたります。米の供給不足を契機に、農業やJAグループの役割・機能への社会の認識不足と対外的な情報発信が十分でないことも明らかになりました。本会は、長期的・構造的な課題への対応に加え、これら喫緊の課題に対して、8年度計画のなかで新たな施策を講じ、既存対策も強化していきます。
令和8年度事業計画の6つの全体戦略
「JA全農事業ビジョン2030」に掲げる全体戦略の実現に向けて、2年目となる令和8年度は、以下の具体策に特に注力して取り組みます。
1 生産振興
●米や加工業務用野菜等の需要に応じた生産提案の強化、販売・営農・資材一体パッケージ提案など、本会の専門性を結集した生産振興の取り組み
●高温耐性品種や暑熱対策資材・技術の普及・拡大、多収性品種の育成・栽培技術の開発
●パートナー企業等との連携による労働力支援の拡大、後継者育成に資する教育・研修機能を備えた施設の整備

2 食農バリューチェーンの構築
●米における営農継続可能な契約栽培取引の導入拡大、加工・業務用青果物の販売拡大に向けた全農グループ営業体制の集約・強化
●冷凍青果物製造工場の本格稼働、高機能冷蔵機能を備えた産地施設(PFC※)の新設など、コールドチェーン流通施設の整備を通じた国産青果物の輸送体制の構築
(※PFC:プラットフォームセンターの略)
●グループ会社や他社との連携による特徴ある商品開発や製造販売体制の構築、新規取引の拡大

3 海外事業展開
●海外原料サプライヤーとの関係強化や国内における肥料原料備蓄体制の強化など、サプライチェーンの強靭化の取り組み
●輸出先国のニーズに対応できる産地づくりおよび国産農畜産物を主原料とした加工食品の輸出拡大
●国際的な貿易摩擦の激化に対応した海外子会社における飼料原料のグローバルな取り引き体制の構築、販売先の新規開拓

4 地域・くらしの維持と活性化
●過疎地SSのローコスト運営モデルの確立や、地域生協・他企業と連携したくらし支援など、地域社会のライフラインを維持するための取り組み
●「JAでんき」の取り扱いによるホームエネルギー事業の強化、「地域内エネルギー循環」のエリア拡大
●JA−SSブランド戦略の再構築やAコープ店舗の再編など、事業競争力の強化の取り組み

5 環境および社会的課題への対応
●「グリーンメニュー」に取り組むJAの拡大、「担い手営農サポートシステム」に具備した「脱炭素見える化機能」の利用拡大
●脱炭素社会の実現を目指した、再生可能エネルギーの取扱拡大
●農畜産物の適正な価格形成に向けた、生産コストをふまえた営農継続を可能とする取引先との商談、国が主導するコスト指標作成への協力

6 JA・全農グループにおける最適な事業体制の構築
●「担い手営農サポートシステム」など、JA営農経済事業の効率化に資するシステムの普及・拡大、老朽化した農業施設の更新・再編への支援
●全農グループ全体としての機能発揮に向けた、経営資源の一元管理などを通じたグループ経営の仕組みづくりと意識醸成の取り組み

災害等の危機管理への対応
●全農グループが保有する備蓄資材を融通できる仕組みの構築
●家畜疾病対策の強化 ●被害地域における農畜産物の需給調整機能の発揮
農業およびJAグループへの理解醸成
●令和5・6年産米の供給量の減少を受けて、食と農に対する社会の関心が高まる一方、JAグループ・本会グループが果たす役割・機能への認知度が不十分であることが表面化しました。 こうした背景から、農業およびJAグループ経済事業が果たす役割・機能の正しい理解を促すために、消費者やメディアなどに向けた情報発信を強化します。また、職員が本会の社会的役割を認識し、自身の業務の意義を実感できる取り組みを実施します。


経営計画
全体戦略の実践を通じて会員による本会事業への利用結集を促進し、取扱高は5兆3,800億円を計画します。






