JAズームイン

選ばれるブロッコリー産地へ 生産力+施設充実+体制強化

2025.11.17
JA徳島市 (徳島県)

 徳島県の東部に位置するJA徳島市は、吉野川河口の肥沃(ひよく)な土壌を生かし、約70品目もの多種多様な作物を生産しています。

品質向上を目指した産地づくり

 販売高16億円の「ブロッコリー」は、京阪神市場からの評価が非常に高く、今後、指定野菜として需要も高まっていることから、生産面積を維持・拡大し、さらなる品質向上を目指した産地づくりに取り組んでいます。

 ブロッコリーの栽培は、1973年ごろから市内南部地区から始まり、徐々に生産が拡大しました。段ボール箱による出荷形態から、2018年ごろからはシーズンを通して、発泡スチロール箱を使用した氷詰め出荷に出荷形態を変えました。鮮度保持のため、製氷機3機で最大14tの氷を確保し、さらに一箱一箱入念な目視検査を実施。約8ヵ月もの長期間にわたり出荷しています。今年度は、182軒で324.3haを栽培しています。

 出荷のピークである3月初旬や5月中・下旬には、急激な成長促進による取り遅れを防ぐため、荷受け検査・氷詰め作業を通常の週5日から週7日に増やすなどして対応し、日量平均約8000ケース(平均の約1.5倍)を集荷します。これにより、生産者の作業性の平準化と品質の安定を維持しています。

ブロッコリーの圃場(ほじょう)
生産に力を入れているブロッコリー

防除作業を省力化

 2023年からは、「年内どり」「初夏どり」作型に多く発生した「黒すす病」に対して、「対策プロジェクトチーム」を発足しました。関係機関が連携し、土壌施肥量、薬剤防除体系など、さまざまな検討会が開かれ、情報共有を行っています。

 また、ドローンによる農薬散布試験が行われ、年々ドローンによる防除が定着しています。栽培管理の中で労力負担の大きい防除作業を省力化することで、面積拡大など期待が高まります。

 生産の中核を担う北部営農経済センターは常時、生産者の情報共有の場となっており、日々ベテラン・若手生産者・職員が意見を交わし親交を深めています。生産者が切磋琢磨(せっさたくま)して課題に取り組み、より一層の高品質維持・安定生産・ロットの確保で産地強化に努めます。

検査後に行われる鮮度保持のための氷詰め作業

JA徳島市(徳島県)

概要
2025年3月31日現在
  • 正組合員数
    6938人
  • 准組合員数
    10425人
  • 職員数
    305人
  • 販売品取扱高
    85億5千万円
  • 購買品取扱高
    55億4千万円
  • 貯金残高
    2025億7千万円
  • 長期共済保有高
    3590億3千万円
  • 主な農産物
    ブロッコリー、シイタケ、甘藷(かんしょ)、イチゴ、ニンジン、スダチ

カテゴリー最新記事

JA全農ウィークリー
記事を検索する 検索窓を閉じる
  • 掲載年月日
  • 地域
  • 組織名
  • キーワード