県本部だより

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水稲用のJA県下統一肥料「越後の輝き」シリーズ推進

特別栽培コシヒカリ向け肥料を集約

 新潟県本部は、自己改革の一環として、特別栽培農産物コシヒカリ向け統一肥料を開発し、銘柄集約によるコスト低減に取り組んでいます。

全JAへ統一銘柄の出荷状況を報告
県JA大会の決議で研究会設け設計、実証

 新潟県本部は従来地域特性に対応した専用BB水稲銘柄を推奨してきましたが、平成27年に複数のJA役員から「コスト削減策」の要望が出され、第37回JA新潟県大会(平成27年11月)で、施肥体系・栽培体系別の水稲用JA県下統一肥料への集約が決議されました。これを受け、同年12月に系統経済事業推進協議会肥料農薬部会役員幹事会で、研究会設置を決定しました。

 研究会では、発足初年度に用途別の絞り込みと銘柄設計を行い、2年かけて栽培試験を実施、検証することにしました。具体的には、県内で最も需要の大きい、特別栽培農産物コシヒカリの元肥一発肥料(有機由来窒素が50%以上含む)を中心にターゲットを絞り、3要素の成分や肥効パターンについて検討しました。これは、東西南北に長い地理的な要素と平野部や中山間地を網羅するためです。そして、それぞれのJAに合った銘柄を試験選定してもらい、良好な結果を得ました。平成30年作用の予約注文書に過半数を占める17JAが採用し、初年度で約8000㌧(この分野の切り替え率52%)の出荷実績となりました。

約90銘柄を7銘柄に集約 10%を超えるコスト削減

 この結果、コシヒカリ用の地域銘柄を含め約90銘柄あったものを7銘柄へ集約することができました。7銘柄のうち4銘柄は、省力的な元肥一発肥料です。3銘柄は被覆肥料を含まない、元肥と追肥銘柄となっています。肥料の名称はJAからの公募で、艶やかな新潟米を作るイメージから「越後の輝き」と決定しました。

 銘柄集約で製造工場の作業効率が向上し、原料集約効果などで、既存銘柄に比べて10%を超えるコスト削減を図ることができました。

 これらの取り組みは県内の生産者からも高い評価と支持をいただきましたが、こだわりを持つ生産者には、土壌分析と生産者・JAを交えた協議によるオーダーメイド肥料を併行して進めています。

 また、この秋から新たな分野(園芸・水稲土づくり・果樹)での銘柄集約による一層のコスト削減に取り組み、省力化技術や施肥作業受委託を組み合わせた事業モデルづくりを検討していきます。

越後の輝きシリーズ7銘柄の一覧表

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